「産後ケア施設」にも広がる自治体の助成
出産という大イベントを終え、休む間もなく育児が始まるママをねぎらう「産後ケア施設」が、今、注目を集めています。
産後ケアの利用に助成金を出す自治体も増えているようですね。そこで今回は、産後ケア施設の概要と、自治体の助成について紹介します。
「産後ケア施設」とは?
「産後ケア施設」とは、出産後の産褥期に助産師のサポートのもと、ママと赤ちゃんが適切なケアを受けながら母体の回復をはかるとともに、自宅に帰宅した後もスムーズに育児ができるよう準備をすることができる宿泊型施設です。
以前は日本にはあまりない施設でしたが、現代の出産は高齢出産の増加などで実家や義理実家に頼れなかったり、核家族でパパの仕事が忙しく育児を一人で抱えることになったり、出産直後から正しい知識で我が子を自分で育てたいママが増えたことも背景に、じわじわと増え始めています。
産後ケア施設は「産後院」として独立しているパターンや、病院や助産院の中で「産後ケア入院」としてサービスを提供しているパターンに加え、日帰りで利用できるところも多いようです。
どんなサービスがあるの?
授乳(乳房ケア、授乳マッサージを含む)の練習、赤ちゃんの沐浴やオムツ替えなど、初産だと特に戸惑いがちな育児指導のほか、母親がゆっくりと産後の身体を休めることができるようオイルマッサージなどを提供するところもあります。受けられるサービスは、施設によって様々なので、どんなサービスを受けたいのかを考えながら、事前に調べてみてもよいでしょう。
自治体に広がる助成
ですが、産後ケア施設の利用は、1泊3万円など高額なところが多く、利用してみたいと思っても、なかなか金銭的な理由で利用できないというご家庭も多いのではないでしょうか。そこで最近では、多くの自治体で産後ケア施設の利用に助成金を出し始めています。
例えば
・栃木県さくら市:一般家庭で自己負担額 1泊2日6,000円
・東京都練馬区:自己負担額:1泊2日6,480円(非課税世帯、生活保護世帯は減免措置あり)
・東京都中央区:自己負担額:1泊2日10,000円(住民税非課税世帯は半額、生活保護世帯は全額免除)
・東京都品川区:自己負担額:1泊2日10,000円(住民税非課税世帯や生活保護世帯は減免あり)
・大阪府大阪市:自己負担額:1泊2日円6,000円(住民税非課税世帯、生活保護世帯は2,500円)
など詳細は異なりますが、お得に利用できる嬉しい助成ですね。
お住まいの自治体でのサービスを確認してみましょう。
助成を受けるには、「産後4ヶ月未満のママと赤ちゃん」「ご家族などから支援が受けられない」などの条件があったり、事前に自治体の調査が入ったりするところも。また、多くの自治体が自治体指定の施設でサービスを受けることを条件にしているようです。
自治体によって助成を受けられる条件も提出を求められる書類も異なります。出産した後は、慣れない赤ちゃんとの生活に、なかなか調べる余裕がないもの。興味のある方は、出産前から調べておきましょう。
早め早めの準備で、産後をうまく乗り切りってくださいね!
日本でもスタート!”ネウボラ”がお手本の子育て支援
産褥期の心強い味方!「産後ヘルパー」とは