どうして年度途中で保育料が変わるの?
保育料が年度途中で変更になることを不思議に思ったことはないでしょうか。実は保育料の決定には、年度ごとに行われる住民税(市区町村民税)の納付額を算定するスケジュールが影響しているのです。
保育所(保育園)・認定こども園・幼稚園・地域型保育事業の保育料(利用者負担額)は、世帯の所得状況に応じて保育料が決定される仕組みになっています。この仕組みを応能負担といいます。
応能負担では、お子さんの年齢や支給認定区分、保育時間などの利用条件が同じでも、世帯(原則として父母)の住民税の所得割額が多いほど支払う保育料も多く、少ないほど支払う保育料が少なくなります。
住民税の納付額は、1月から12月までの1年間の所得をもとに算定され、その金額を翌年の6月から翌々年の5月にかけて納付します。
一方、保育料については、6月から納付する住民税額を反映した見直しが9月までに行われ、以降、その見直し後の保育料を支払うことになっています。
そのため実は、保育料の見直しが行われる前である4月分から8月分までは、前々年の1月から12月までの所得に基づく住民税額により決定した保育料を支払っていることになるのです。
これを、平成29年度の保育料に置き換えて説明すると、次のようになります。
●平成29年4月分から8月分までの保育料
平成27年1月から12月までの所得を基準に算出された住民税額(注釈1)をもとに算定
【注釈1】平成28年6月から平成29年5月にかけて納付する「平成28年度住民税」
●平成29年9月分から平成30年3月分までの保育料
平成28年1月から12月までの所得を基準に算出された住民税額(注釈2)をもとに算定
【注釈2】平成29年6月から平成30年5月にかけて納付する「平成29年度住民税」
そのため、前々年と前年とで所得状況に変更があった場合は、年度の途中である9月に保育料が変更になる可能性が高いのです。
※所得状況に変更がない場合などでは、保育料が変わらない場合もあります。
保育料と住民税の関係をぜひ覚えておきましょう。